低学年児から育てる情報リテラシー/「子供/保護者/学校」×「情報リテラシー」 Advent Calendar 2017 #safewebkids

★これは「子供/保護者/学校」×「情報リテラシー」 Advent Calendar 2017 - Adventarの9日目の投稿です。


「子供/保護者/学校」×「情報リテラシー」に関する内容であればどんなことでもOKです。
という条件の元、前回は高校生の息子の周囲のお話を書かせていただきましたが、今回は小学校低学年の息子の話を書かせていただきます。

情報リテラシーとは何か

Googleに「情報リテラシーとは」と聞けば、Wikipediaの項目を以下のように表示してくれる。

情報リテラシー(じょうほうリテラシー、information literacy)とは、情報 (information)と識字 (literacy) を合わせた言葉で、情報を自己の目的に適合するように使用できる能力のことである。「情報活用能力」や「情報活用力」、「情報を使いこなす力」とも表現する。


我が家の低学年児が、どのように情報を使いこなしているのかを改めて考えてみる。
TV CMで「OK Google」と言うのを聞けば「お母さん、スマホ貸して」と声をかけてきて「明日の天気は何ですか?」「あなたは誰ですか?」「妖怪はいますか?」なんて質問をしているところを見ると、テレビの画面に表示されたものを自分なりに使いこなしてみようと活用しているようだ。


そういえば、仕事でコルタナの動作確認をしていた際にも「コルタナさん、ゲームがしたいです」なんて横から割り込んできていた。


高校生の息子は「ヘイ、Siri!関西弁でしゃべって!」なんていって「なんでやねん」と突っ込み返されていた。


彼らの情報活用は、音声から始まっているんだなぁと何気なく感じる日々を過ごしている。

思考を先につなげるもの

我が家には、かーちゃんの趣味の本が気が付けば増えていて、その中には子供向けの書籍も存在している。
   
などなど。


我が家の低学年児は、それらの本を読みながら、なんとなくコンピュータって何かな?情報ってどう処理するのかな?なんてことを空想するのだ。

思考の先に、体験を少し付け加えてあげると彼はかーちゃんの想像のはるか先を自ら進んでいく。


最初に参加したのは、ITな女子会(1)〜手乗りロボット「Ozobot」でアイディアソン体験!
ここで、Ozobot楽しい!GLICODE楽しい!を体験した。
次に、参加したのがOSC Kyoto 2017でのワークショップ「アイロンビーズでかわいくディジタル画像の仕組みを学ぼう!」
ここで体験したアイロンビーズ体験は、夏休みの宿題に活かされることになった。
 
[左:OSC Kyoto/右:自宅での追体験]

図案を書いて、それを4進数化し最終的に16進数に変換させて暗号表を作成する。
夏休みの宿題として提出したそれは、親馬鹿的に本当に素晴らしいまとめも書かれて仕上がっていたと思う。

残念だったのは、学校の先生の感想が「アイロンビーズ頑張ったね」で、終わってしまったところだろうか。
彼の頑張りは、アイロンビーズをする以前にあったのだけれど。


最近参加したところでは、母校である大阪電気通信大学のテクノフェアでのMicro:bit体験。
何よりありがたかったのは、当日、学校生協でMicro:bitを購入して帰ることができたということだ。
ここで初めて、我が家の低学年児は「マウス」の操作を行った。
今までは、スマホにしてもタブレットにしても音声や画面へのダイレクトタッチで操作をしていたので、「マウス」という新しいアイテムを手にしたことがよほど楽しかったようだ。

Ozobotは確かに紙に書いた線の上をトレースして動作し、色の並べ方で命令を機械に送ることができるけれど、「色の配列=命令」が彼の中でいまいち結びつかなかったようだし、GLICODEのような画面の中での命令実行はいま一つワクワク感が足りなかったのかもしれない。

「光らせる」「音を鳴らす」などの命令が、そのままMicro:bit本体に指示されて、実機がその命令通りに動作することはなんとワクワク感を伴う体験なのだろう。

 
[左:テクノフェア/右:自宅での追体験]

普段は家で開くことがない音楽の教科書を眺めながら、あーでもない、こーでもないと試行錯誤しだす。
Micro:bitに命令を送るためには、ファイルをMicro:bit本体にドロップしないといけないため、「ファイル」の存在を理解し、それをドロップすることで命令が送られることも体感する。

誤った場所にドロップしては一大事なので、慎重に、マウスを操作することも覚える。
音楽の教科書を眺めていると、何度も同じ音やフレーズが続くため「くりかえし」の命令を覚える。


思考の先に、体験を追加してあげることで彼は自ら学習をするのだ。

そして、また本に回帰する

独学もまた楽しいものだけれど、もっと何かできないだろうかという欲求は必ず生まれる。
そうした時に、何を提示してあげればいいのか考えて、結局、本を買うことになった。


情報を活用していく中で、インターネットはとっても便利で新しい情報はたくさん溢れているんだと思う。
しかし、本を読んで、そこから改めて得る知識もあるだろうし、繰り返し読むことで吸収されることもあるのではないかと感じている。

基本は遊びの延長でいいと思う

そういえば、コンピュータを使わない情報教育アンプラグドコンピュータサイエンスの中で、二進数の暗号の話があった。
いっそ、指遊びとして2進数を教えてみようかと思い、「片手で31まで数えることができるよ」と我が家の低学年児に伝えてみたところ、キラキラした目で教えて欲しいとせがむのだ。
せっかくなので、指で数える2進数 : 理系じゃなくても知りたくなる!!“数学・数字に関するトリビア” - NAVER まとめ の画像をトイレの壁に貼ってみた。


そうすると、トイレの中から「1、2、3...」と声が聞こえてくるのだ。
これを貼って面白かったのは、高校生の息子が「お母さん『4』」と中指を突き立ててくるので「『1』」と言って親指を下に向けて返すとか、人としてどうかという親子のやり取りが増えたことだろうか。
加えて、息子たちが風呂に入っていると、二人で数を数えている声が聞こえてくる。


昔、自分たちが小さかったころ、遊びの中で得た知識や知見が「あれをこうすると楽になるんじゃないか」とか「あれをこうしたら危ないに違いない」なんて活用する情報になっていたように、彼らも遊びの中から様々な情報を活用する能力を身につけていくのだろう。

【子供/保護者/学校】×「情報リテラシー」 Advent Calendar 2017 の10日目は、よしだともこ さんの子どもも保護者も学校の先生も。今も将来もみんなが幸せに生きるために・・です :)