学校の先生はどこまで指導をする必要があるのか?頭が下がるという話

このエントリーは、「子供/保護者」×「オンラインコミュニケーション」 Advent Calendar 2016の6日目のエントリーです。
昨日(5日目)は、 kudo0828 さんの小学生の保護者への期待値は高くて、その後ぐんぐん下がるという話でした。


書こうと思ったテーマは「先生と生徒のオンラインコミュニケーションについて」。
これは、昔前なら想像もつかなかった世界。

生徒とのLINEやメール禁止という世界


今から約2年近く前に流れたニュース記事を改めて見直してみた。

記事中には、埼玉県だけではなく、広島県岡山県、千葉県や神奈川県の事例にも触れられている。

そういえば、そこからさらに数年前は、生徒のLINE利用も禁止という学校があったことを思い出した。

今、いろいろな学校での講演や、記事などの方向性を見れば、使わせなければOKというよりはむしろ、いかに上手くオンラインコミュニケーションを学び付き合っていくか?というように変わっていっていることを考えると、数年後には教員と生徒のLINEやメール禁止という世界も昔の話だったんだよねとなるのかもしれない。

子供たちがLINEでつながるはやさについて

さて、子供が高校に入学する時に驚いたのはLINEグループのできる早さ。

うちの子供は入学前LINEグループには参加していなかったけれども、他所の高校でも入学前LINEグループは確実に存在していた。

きっかけはTwitter

  • #○○高校受験する人RT
  • #○○高校合格した人RT
  • #○○高校入学する人RT

うん、受験前からLINEグループあるの定点観測で見てたけどね。
LINEグループが本格的に膨らんだのは合格発表のあと。

風の噂(他の保護者の話)では、合格発表当日に既に100人越えのグループになっていたようだ。
1学年300人ちょっととして、新1年生の1/3がLINEグループで入学前からやり取りをしている状態だ。
中には、入学前にLINEクラッシャーが登場して、荒れに荒れて入学式が憂鬱という生徒もでる始末。

そして、入学式が終わってクラス分けされると、翌日にはクラスのほぼ全員が参加するLINEグループが出来上がっている。

そこから、部活動のLINEグループという流れ。

部活でのLINE利用

で、うちの子供の高校の様子を見ると、生徒と先生のLINEでのやりとり禁止にはなっていないようだ。

もしかすると、本来は禁止で、生徒とやり取りをする際には先生方はどういった目的でLINEやメール等で連絡を取るとかいう書類を交わされているのかもしれないけれども、一生徒の保護者としては知りようもないのだけれど。

子供に聞くところによると、1つの部活でもこれだけのグループに参加しているそうだ。

  1. 先生+部活全員のグループ
  2. 先生+1年生+部長のグループ
  3. 先生が参加しない部活全員のグループ
  4. 先生が参加しない1年生だけのグループ

先生が参加しているグループは学年別にあるようなので、先生は最低4グループには参加していることになる。

一番最初に1年生が学ぶことは、言葉のやりとりについて。

先生が「明日は○○時に××に集合すること」という投稿をしたものに対して、1年生の返信はこれだ。

  • 「りょ」
  • 「り」
  • 「了解」

そして、先生からの文字でのコミュニケーションに対するリアルタイムなダメだし。

この話については子供とネットを考える会で2016/05/06に書いていたのだけれども、↓のような使い方が今も続いている。

連休中の学食が開いていないのでお弁当を用意するかパンを買ってくるようにや、
部費の回収封筒を必ず保護者に渡すようになどのメッセージが来たりと、
口頭でも伝えたけれども改めて連絡を文字で伝えるなどに利用されています。

もちろん、LINEでいつでもメッセージが送信可能な距離で先生とつながっているけれども、子供はやみくもに先生にメッセージを送らないし、先生も用もないのメッセージを送ることもない程よい距離感。

とはいえ、先生からすれば、生徒から不意の連絡を受け取る可能性はゼロではないし、気が休まらないのではと思うこともある。

でも、生徒からすれば、何か困ったときにすぐに先生を頼ることのできる距離感にいることは少しは安心感もあるようだ。

入学早々の、部活でのLINEの言葉指導のおかげか、子供が入っている部活でのLINEグループでは問題という問題も起きていないと子供から聞くと、そういった指導にありがたさを感じつつも、学校の先生には頭が下がる思いがしました。

禁止ではなく適切に利用するということ

子供だけでなく学校の先生も一緒に利用することで、子供たちはオンライン上でも成長ができるということを感じます。

全て、禁止!と極論に走ることなく、いかに適切な利用をしていくのか。
それこそが、子供の成長をサポートすることになるのではないかと思っています。


そんな話をつらつらと書きながら、気が付けば日付が変わってしまったのでタイムスタンプを50分ほど前にねつ造したのはヒミツです。
今日もか!と突っ込まないように。

明日は、@cchanaboさんです。