止まらない迷惑メール・フィッシングメールとどう戦う?/「子供/保護者/学校」×「情報リテラシー」 Advent Calendar 2017 #safewebkids


★これは「子供/保護者/学校」×「情報リテラシー」 Advent Calendar 2017 - Adventarの1日目の投稿です*1


「子供/保護者/学校」×「情報リテラシー」に関する内容であればどんなことでもOKです。
という条件の元、迷惑メールについて憂慮することを書かせていただきます。

子供が知らない電子メールアドレス(以下、メアド)の話

知らないんです「自分のメアドが何か」ということを。
iPhoneにしても、Androidスマホにしても、利用するときにAppleIDに利用するメアドがあったり、Googleアカウントとして用いるメアドがあったりするのですが、最初の設定をショップで行う時に申請するものであって普段使いするものでないということ(ココ重要)。


連絡手段は何なんだと言えば、ご存知LINEですよ。
もう、LINEあればメールクライアントなんて基本的に起動することがない。
だから、連作先として自分のメアドを知って相手に伝える必要がない。


では、メールクライアントを子供たちが一切起動しないかというとそうでもない。
例えば、何かのサービスを利用する際に「空メールを送信」すれば会員登録するためのURLが送信されるので、メールクライアントを起動したところで、やっぱり、メアドを知っておく必要がない。
送られてきたURLをタップすれば、自動的にメールアドレスが入力欄に入っていれば尚更。


さて、サービスを利用登録していくうちに、どんどん子供たちのメアドは外部に蓄積されていきます。
相手が信頼のおける事業者か、そうでないのかは別として。
そんなことをしていれば、迷惑メールが増えてくるのもある意味必然ではないでしょうか。

迷惑メールめっちゃ来るんです

色々なところで講演をさせてもらうと、そんな話を聞くことがあります。
勿論、我が子の周りもふくめてそんな話をよく聞きます。
そのメールは、昔からいう『※未承諾広告※』的な内容のもの(件名に見かけることも、とんとなくなりましたね)から、いわゆるフィッシングメールや、停止ができない運営者不詳のサービスの通知だったり。


どうやったら、迷惑メールを止めることができますか?


昔から、電子メールを利用していればこんな方法を思いつくのではないでしょうか。

  1. 停止措置を取る(正常なメルマガに対して)
  2. 迷惑メールフォルダに移動し振分けを学習させる


その他に、慣れた人なら「迷惑メール」や「フィッシングメール」の報告をする方も居られますよね。
「迷惑メール」の報告をしたい方のためにリンクを数件置いておきます。


フィッシングメール」の報告をしたい方のために数件リンクを置いておきます。


迷惑メールを通報するにしても、フィッシングメールを通報するにしても、おおよそ特定のメアドに対して転送を行うだけでキャリアやサービス提供者、各ベンダーが様々な対応を行うきっかけが生まれます。


でもね、子供達、普段のやり取りがLINEなのでアドレス帳に登録することしない子も多いんです。
「hogehoge@example.comにメールを転送すればいいよ」と言われても、基本的にアドレス帳を利用しない、登録しない子供たちにとって、都度、特定のメアドに転送するという手段は想定外なわけです。


確かに、サービスを利用する際に、自分のメアドで送信することが可能な設定がされているメールクライアントは起動するかもしれません。
でも、リンクをワンタップでメールクライアントが起動して、空メールが作成されそのまま送信してくださいという動作を求められている状況で起動されたメールクライアントのどこにメアドを入力すればいいのか知らない子供たちも居るのです。

迷惑メール報告をアプリでできないか?

友達に何かを共有したいと思う時、子供たちは「共有設定」を利用して様々なアプリで情報を共有します。
何か面白いサイトを見れば、画面のスクショを取ってそのままLINEで共有といったように。
面白い内容を見た、共有したい箇所を長押しして何かのアプリで共有といったように。


最初のほうに、各キャリアの「迷惑メール」や「フィッシングメール」報告のページを紹介しましたが、改めて振り返ってみると、大半が特定のメアドに転送を求めるものばかりです。
その点では、「迷惑メール報告機能」対応のKDDI Eメールアプリは秀逸なメールクライアントなのかもしれませんね。


メールの送信方法を知らない子供たちが増え、情報リテラシーはどうなってるんだという状況なのかもしれませんが、そういった利用者が増加しているのであれば、それに対応した手段が生まれてもよいのではないかと思うのです。
もちろん、子供が大学入学や社会に出れば電子メールが普通の世界に飛び出すのですから、どこで電子メールのお作法を教えるのだという話もありそうですが、それは別の話題として。


各事業者の皆さん、迷惑メール報告をアプリに任せてみませんか?
個人的には、やはり、最近増えているフィッシングメール辺りからフィッシング対策協議会が対応してくれるととってもハッピーになれそうです。

なぜ、情報リテラシーの話題のはずなのにベンダーにお願いするのか

情報リテラシーって、情報活用能力についての話なので、今の子供たちがより活用しやすい状況に様々なクライアントが変化を遂げることもありなのではないかなと思って書きました。

実は、迷惑メール・フィッシングメール以外に欲しい通報専用アプリ

昔、IHCが提供していた違法サイト通報専用アプリがありました。
有機能を利用するとかそういうことはできなかったんですけど、スマホの中に通報専用アプリがあるだけで「此処から嫌なサイトに出会った時に通報ができる」という安心感がありました。
保護者や学校の先生向けの講演で、アプリをスマホに入れておくだけでわざわざブラウザを立ち上げて通報サイトを探してという手間がなく、アプリワンタップで入力は必要だけれども即時通報可能だというと、念のために入れておこうかなんて方も居られたのです。


今の通報は、以下のサイトからオンリーになっています。


残念ながら現在は、違反サイト・違法サイトの通報専門アプリはありません。
こちらも、改めて、また出ると幸せだなと思っています。


【子供/保護者/学校】×「情報リテラシー」 Advent Calendar 2017 の2日目は、id:ohesotori さんの子供の制限解除までの結末と保護者/「子供/保護者/学校」×「情報リテラシー」 Advent Calendar 2017 #safewebkids - ここはちょっと見せられないです :)

*1:2日目のほうが先になってしまってごめんなさい