スマホ・ケータイ時代の子どもたち〜モバゲー・グリーからフェイスブックまで〜 を聞いてきた
平成24年度生活指導夏季研修会が寝屋川市で開催されるというので、竹内先生のお話を伺いに寝屋川市まで仕事終わりにダッシュした。
10分ほど遅刻して入室したものの、ほぼ全部聞けたのかなと・・・思いたい。
配布された資料2:朝日新聞教育の記事
朝日新聞デジタル:スマホと個人情報〈どうする?〉 - ニュース*1
内容抜粋
・Twitterの窃盗書き込みから、2chでの個人情報の特定、SNS割れ、自宅割れ
・写真に位置情報を付与したために自宅割れ
等
講演内容:寝屋川市小中学生へのアンケート(2716人対象)
子供の回答 | 親の回答 | |
布団へケータイを持っていく | 90% | 45% |
保護者と話している最中にメールに返信 | 87.3% | - |
食事中に返信 | 74.2% | - |
会ったことのない人とメール | 67.7% | - |
実際に会った | 38.1% | - |
携帯使用ルールが家にない | 7割 | - |
携帯使用ルールは家にある | - | 9割 |
親と子供の把握と実際との乖離→親が子供のことを知らなさすぎる
携帯電話やスマホが悪いかというとそうではない、実際、使うことができないと就職も厳しいので使い方が問題
海外の事例と日本の事例
・海外でスマホはPCが小さくなったもの
・日本でスマホは携帯が新しくなったもの
→海外ではPC中心だったものがスマホへ、日本では携帯電話がスマホへ 今、まさに海外でも日本でも同じ問題が発生する可能性がある
アメリカで今、プロフサイトが問題になっているが、日本では3年前に流行った内容。今後、海外でもスマホの普及により、ネットいじめや出会い系の問題が発生する。
海外ではフィルタリングではなくペアレンタルコントロールが主流。
PC文化が中心の欧米ではPCはリビングで使うもの。
スマホはPCが小さくなったものだからペアレンタルコントロールできるという考え。
→あれ?スマホは掌の上で操作するよね、リビングである必要ないよねというと、海外の研究者は驚く。確かに!
欧米の研究者は日本でのYahoo!知恵袋でのカンニング問題や、リク写(リクエスト写真)、自殺サイトを子供が見れることに驚き!
Web安心サービスというフィルタリングはWi-Fiだと使用できないと小さく書かれている。
寝屋川市は8割の子供にフィルタリング実施実績があるが、Wi-Fiで従来のフィルタリングがつかえないことを知らない親が多いため、せっかくの努力が無になりつつある。
スマホでWi-Fi。
ソフトバンクモバイル:寝屋川市駅周りのWi-Fiスポット
ローソンの前で子供が座って携帯電話を持っている、アカカベ薬局の前で子供が座り込んでスマホを...
マクドナルドでWi-Fiを使用してDSゲームをしている子供も、いずれはそこでスマホが使用できることに気付く。
今の日本
・パソコンユーザ=いわゆるオタク文化
・携帯ユーザ=普通の子供
両者がスマホで結びつく。 パソコンユーザと携帯ユーザの出会い。
朝日新聞デジタル:スマホと個人情報〈どうする?〉 - ニュースにある傘をパクってTwitterに書いて2chに皿仕上げを食らった話。
子供にはこういうネットの裏側に隠れたものを教えるべき。子供は裏側を知れば危険なことは書かない。
・万引きなどの書き込み→中退
・窃盗などの書き込み→大学発見から内定取り消し
・テストカンニング→ばらすという話がエスカレートし裸写真の要求、出会い、親には言えないことに等々
寝屋川市の携帯ショップでのスマホ変更率
・D社...8割
・A社...9割
・S社...ほぼ全員
何故か? スマホのほうが安いから。ガラケーは新しいものはお年寄りや子供向けで中高生には魅力がない。
LINEは無料なので通話料金がかからない、でも、業者はパケホで月額4000円ほどが確実に請求でき安定した儲けになる。
寝屋川市のスマホを使用している中学生の78.9%がLINEを使用している。
出会い系加害者・被害者に会ってみた
・加害者 50人に犯行
犯行前には優しく、最初は全てを肯定してうんうんと話を聞く、共感的姿勢、非指示型→ロジャースの理論を実践*2
彼らの目的はカウンセリングではなく被害者の身体
・被害者
加害者は優しかった、悩みを聞いてくれていた
・元警察官
被害者は出会うことが危険なことがわかっている、しかし、逃げ場がないので出会い系に逃げている
逃げ場は親であり教員であるべき
携帯の問題は、機械というマシーンの問題ではなく人の心の問題
QA
Q.グリーやmobageは何でも受けてるの?
A.以前は広告収入、今はゲーム課金、LINEはスタンプ売上
ゲーム課金ではコンビニの一番目立つところにGREEコインや、mobageコイン、PSNや任天堂の課金カードが売られている
雑感
竹内先生の話は、何度聞いてもストンと落ちてくる感がある。
実際に、たくさんの子どもや親、企業と向き合ってこられたからの実体験からくる話だからだと思う。
スマホでもフィルタリングはあるんだけど、有償だと引く親とかすごく多いのは自分の周りを見ていても思う。
なんでお金いるん?うちのこ大丈夫だから。
は、いつでもどこでも耳にする。
そういう親にこそ、今回の竹内先生の話は聞いてほしいなと思った。
*1:全文を読む場合は要会員登録